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政調部会 農林水産 農業政策小委員会 「発言要旨」

@  今から7,8年前、 兵庫県議会議員在職中に,県の行政改革の一環として、組織編の方向が打ち出されたことがあった。
 その中で、県の農林水産部を廃止して、産業労働部と統合しようという話があった。
 そのことについて、農林水産業を産業という観点からのみとらえるということは、農林水産部内にある治山課,林務課などの機能を考えると、防災や環境保全という視点を失うことになり、県土保全にとってプラスではない。片寄った方向へ県政をすすめて行くことになる。
 絶対に認められないと主張したことがある。 今も正しかったという認識をしている。
 当時の多くの同僚議員も同じ考えを持った。
 兵庫県農林水産部は現存して、各種の施策の推進にあたっている。
 このような趣旨も踏まえ、この度の経営安定化策の中に、減農薬農業推進、水管理など環境への配慮をすすめる策が見受けられるようであり、是としたい。
 実際に、2008年から、食料、農業、農村基本計画の中で環境保全型農業へどの程度の規模の支援を農家に行ってゆくのか明らかにして頂きたい。

A  この度の食料、農業、農村基本計画の中で水田作、畑作における新たな経営所得安定対策の確立がうたわれている。対象となる「担い手基準」の経営規模要件については,現行の米の「担い手経営安定対策」の面積要件(個別4ha、北海道10ha、集落型経営体20ha)と同一とする方向性が打ち出されている。
 この「担い手基準」が、今後の地域農業の展開や将来方向を左右する最大のポイントであることに思いを致し、地域の実態に即した「担い手基準」とすることが何としても、必要であると考える。
 日本の国土の特性に鑑みると、中山間地域や集落・地域の農地規模が元来狭隘な地域など、物理的な条件格差が存在する地域においては、地域の実態を勘案して規模要件を弾力的に設定できる仕組みとすることが不可欠である。
 わが兵庫県においては、67,000haの農地の内、おおよそ半分が中山間地域に存在している事実をみても、地域の実態に即した仕組みとしなければならないことは言うまでもない。
 具体的には「米の担い手経営安定対策」における知事特認制度をこの度の「担い手基準」にも援用すべきだと考える。すなわち物理的制約のある地域は基本原則の概ね8割まで緩和可とする。中山間地域の集落営農組織は5割まで緩和可とする。
 現在、兵庫県における「米の担い手経営安定対策」認定農家数は61、集落営農組織数は0である。兵庫県では「米の担い手経営安定対策」において知事特認制度を活用していなかったのだが、これは制度そのものの魅力が乏しかった側面が強いのであり、この度は、制度的に知事特認を設置し、運用する側においても、しっかりと活用をして頂きたいと考える。

B  「担い手」として、特定農業団体づくりや法人化をすすめることは大変重要であると考える。
 ただこの際に、都市や都市近郊において留意しなければならない問題点が2点挙げられる。
 その1つは、相続税納税猶予制度の適用農家についてである。 集落営農を法人化するとその法人のみが農家とみなされ、単なる構成員にすぎないことになって農家とみなされない。従って相続税納税猶予制度が適用されなくなってしまう。 今の制度のままでは都市や都市近郊農家に集落営農の法人化をすすめても、とても乗れる話ではないのである。
 もう1つは、農業委員会の選挙権について。こちらも、集落営農を法人化すると、全員選挙権がなくなってしまうという問題が生じてしまう。
 以上、2点の問題点を解決する方策を考えなければ、都市や都市近郊での「担い手」づくりは困難ではないか。
 つけ加えるならば、いずれ消費税の納入の問題が生じることも想定される。



SHINSUKE SUEMATSU