| 末松信介の提言 |
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| 参議院選挙に自由民主党が破れて思うこと |
逆境をバネに、次期衆院選挙、そして私の3年後の参議院選挙を目指して頑張ります。
ピンチはチャンスであります。この敗北を大きな力に変えてゆかなければなりません。
2年前の小泉郵政解散による総選挙圧勝、そして2年後の参議院選挙大敗北。自民党は天国と地獄の両方をこの短い期間に自らの目で見、そして世間の風というものを経験致しました。
この天国と地獄から学ばずして自民党の明日はあまり期待できないと痛感します。
結果、分析、反省、そして計画、実行、検証、さらに前進、こうした流れをしっかりと作ってゆかなければなりません。
この度、兵庫県選挙区から3選目を目指し、立候補致しました鴻池よしただ候補の選挙対策事務局長を務めさせて頂きました。おかげさまで80万票を大きく超える得票をし、当選させて頂きました。県内の有権者の皆様に感謝の思いで一杯です。兵庫県は定数2の選挙区でありますから、結果的に民主党と議席を分け合うことになりました。逆風の中、鴻池候補も懸命の戦いをし、憲法問題や教育再生、公務員制度改革など、我々が思うところをしっかり主張して頂き、力強い戦いぶりだったと私自身感じております。
しかし忘れてはならないことは、もしこの選挙区がいわゆる「1人区」であったならば破れていたという事実であります。私も、3年後改選の時を迎えますが、常に「1人区」であっても勝てるような「政策形成」「体制づくり」をじっくりと進めてゆきたいと願っております。「常在戦場」、そして2人区という甘えは捨てた日常活動を進めていかなければならないと肝に命じております。
選挙期間中、1人区で激しく戦う同僚議員から電話をもらいました。「1人区と2人区の激戦率の格差是正をして欲しいよ。」私の選挙区である兵庫県は、かつて共産党にも敗れ、自民党は参議院における議席を失ったことがあります。心してかからないと戦いを甘くみると負けてしまいます。だから、常に緊張した選挙をしておりますが、このような逆風の中にあっては、1人区の候補者の方々の気持ちは痛いほど同じ戦うものとして分かります。
自民党はなぜ負けたのか?
自民党は参議院選挙に大敗しました。翌日の新聞には「歴史的大敗」という見出しが躍っておりました。マスコミの方々にとりましては、すでに世論調査や各種リサーチにより、この結果は予想通りであったと思います。今回、自民党が破れた原因としていくつか挙げられます。
| 1. |
年金問題、閣僚の相次ぐ問題発言、事務所費など政治とお金の問題、農林水産大臣の歯切れの悪さ。確かに、これほどまで足を引っ張られると勝てる選挙も勝てません。負けるにしましても、負け方を抑えることができません。
選挙投票日をめがけて、自民党にとって悪い情勢が頂点となって続いたわけです。どんな苦しい選挙であっても、最悪の時というのは、いずれ脱して、悪いなりに戦い自体は進められます。
自民党が劣勢であると各新聞社が伝え、本来の自民党支持者がいくらなんでもそこまで自民党を負けさせるわけにはいかない、そういう「揺り戻し」があると多くの自民党議員は期待していたはずです。それがまったくなかったわけであります。
これほどまで、反政府、反自民の勢いが強かったということがうかがわれます。
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| 2. |
年金問題での対応策が大いに評価されてしかるべきなのに、十分な、評価がなされなかった。
私は、恥ずかしながら、年金の未照合が何件あるか、どういう状況にあるか、ということについては、参議院議員に就任しましてからも詳しい事実関係がわかっておりませんでした。
不明を率直にお詫び申し上げます。しかしながら、この問題ついてはその内容、対応のスピード、私は正直、国民の皆様は安倍総理をもっともっと評価してあげればよかったのではないかと思います。ただし、照合していくうえで、住所不明など、百%完全に解明して統合できるか、といえば、完全に百%ということは難しいことだと思います。でも、安倍総理は、最後のひとりまで、最後の1件まで、きちっと対応をされると確信しております。「消えた年金」という言葉がずっと使われておりました。最後まで、5,000万件を5,000万人と言い続けた反自民の候補者の方もおられます。消えたという表現は決して正しい表現ではなく、「未照合」「記録ミス」というのが正確な表現です。
選挙に勝つために、もっとも分かりやすくインパクトのある表現を意図的に探し、使ったのだと思います。
そもそも、こうした問題が、「起こった原因」「そもそもの責任論」を考えると、自民党の候補者や、われわれも、憤りは収まらないわけであります。
社会保険庁の平気で惰眠をむさぼり続けえた性質、国民から預かった保険料に対する意識などこうした問題は、組合と無関係ではありません。その覚え書からも明らかです。
しかし、いかなる事情があろうと、行政の最終責任者、最高責任者は、政府自由民主党、安倍総理であります。そこには、一切の弁解の余地はありません。ただ国民に謝罪するのみです。社会保険庁改革法、年金時効撤廃法や関係施策をしっかりと推し進めて行かなければなりません。
一方的な総理攻撃や、世論の自民党攻撃の風は本当に厳しいものがありました。
今後の大きな反省と大きな教訓にしなければならないと肝に銘じております。
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| 3. |
2年前の、「小泉劇場」によりわが党は衆議院において飛躍的に議席を伸ばしました。
考えられないような、鮮やかな「郵政民営化解散」総選挙でありました。とにもかくにも、若い20歳台から40歳までの有権者を中心として、通常投票率における投票者数と比較しますと、830万人も多く投票に行かれたわけです。そして、その多くは自民党候補者に1票を投じました。小泉総理から安倍総理に代わって、特にこの1年間に、教育基本法改正、防衛庁の防衛省への昇格、憲法の国民投票法案、国家公務員制度改革、など重要法案が次々と審議され可決されました。いろいろ意見があっても、野党の方々のおっしゃる十分な審議と自民党のいう十分な審議と、その定義が一致するはずがありません。どこかで、折り合いをつけなければなりません。どこかで採決しなければならないのが、議会制民主主義であると私は思います。しかしながら多くの国民の皆さんは、その衆議院における議席数を背景に、力で、しかも拙速に、こうした法案を通していったと感じられたと思います。野党中心の世論が形成されたことが敗因のひとつです。
日本の政治は「リーダーシップがない」「総理の意思決定が弱い」「スピード感がない」と長く批判されておりました。小泉内閣、安倍内閣の時代になって、これらの批判に次々と応えようとすると、今度は「拙速」「慎重さ」「さらなる検討」こうした言葉がどんどん出てくるようになりました。
日本人の国民性というのは微妙なバランス感覚を大切にするということがよく分かった選挙であります。いずれにしても、「透明性」「公平性」「公正性」「合理性」を念頭に説明責任を最も重要視しなければならないと考えております。
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2007年7月30日
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| 「消えた年金?」問題について |
はじめに、現在、公的年金の加入・納付記録に関して、国民の皆様に多大なるご不安とご迷惑をおかけしていますことに、政府与党議員の一人として事実を真摯に深く受け止め、深くお詫びを申し上げます。
この度の問題は、1998年に基礎年金番号の制度の導入に端を発したといえます。しかし、この基礎年金番号等の社会保険の番号の一本化の導入については必要であったと思います。それまでは住所が変わればそのたびに年金番号をもち、また、結婚や離婚をすればその都度、新しい年金番号を持つことになっていました。そのような複雑な仕組みで、管理・掌握が行われていたこと自体に疑問を感じます。それらを簡素化・一本化することが本来の目的であったのです。
・我々政治家も多くの国民の皆様も年金について知らないことが多々あった
約10年が経った今日、何故このような問題が起こってしまっているのでしょうか。
様々な要因が考えられますが、先ず、私をはじめとする国民の多くが非常に複雑な公的年金の制度に対する理解不足があったのではないかと思います。恥ずかしながら私自身も会社員時代には、自分がそれまでに幾らの金額を納めているのか、これから受給されることになるまでにどれ程の額を納付することになるのか理解していませんでした。年金の知識は社会人として常識であるかのような風潮は確かに存在していましたが、果たしてどれ程の人が正確に理解をしておられたでしょうか。制度が改正につぐ改正の結果、「ばんそこうだらけ」に程非常に複雑であることに加えて、社会保険庁や政府は国民に理解し易いように周知させる努力を怠っていた点は否めないのではないでしょうか。
・いわゆる「行政サービス」とはほど遠い実態
いったい自分がどれほど保険料を納めたのか分からない。尋ねてもすぐ分からない。納めた保険料に対して、いったい、どれくらいの年金がもらえるのか分からない。経済成長率や法律による5年ごとの見直し、こうしたことが背景にあることはありますが、しかしながら行政サービスを提供する官庁として社会保険庁はあまりにも親切心に欠けていたと思います。
こうした一連の流れの中で、象徴的であるのが「申請主義」であります。
年金を受け取るには、こちらから受給の申し出をしなければ年金はもらえない制度となっています。そして、その受給の申請については社保庁より58歳で確認通知と、受給年齢になる前に受給申請の意思表示となる裁定請求書が登録住所に送られてくることになっていますが、居住地の住所変更等についても、本人が申請をしない限り、社会保険庁では対処がされません。しかし、そのことを変更の処理が生じた際に国民が知る機会が用意されていないに等しい、まったく配慮に欠ける仕組みになっており、それらにより過去には受給ができないケースも発生しているのです。
要約しますと、自ら記録の不備を調べることなく、国民が申し出て初めて動く。保険料を納めさせながら、言って来なければ、何もしない。年金も支払わない。これで当たり前としていたわけであります。
勿論、すべての国民に対して必要以上に細かな対応をすることは不可能ではありますが、あまりにも不親切であり、手続きや申請の方法はもとより、申し出ることさえ全くご存じない方がいらっしゃるのも事実であります。そのような現状にもかかわらず、期限が過ぎていれば「ルールですから」と一切受け付けない。こんなことは民間では考えられないことです。お上という言葉の意味を履き違えていると断じざるを得ません。「公僕」という言葉が聞かれなくなって久しいですが、社会保険庁は「役人」=「国民の役にたつ人」であるべきであるという基本を忘れてしまっていたのではないでしょうか。
・労働組合と三重構造の人事体制などによる膿が溜まっていたこと、そして隠蔽体質
どうしてこれ程までに、数ある行政官庁の中で「社会保険庁」の行政サービスが突出して悪かったのでしょうか。そのことの大きな真因であると指摘されている問題がマスコミ等により報道されています。それは、社会保険庁固有の労使問題です。 社会保険庁の職員の約9割は労働組合の自治労・国費評議会に加盟しています。(勿論、民主党の有力な支持団体であります。即ち、民主党は「年金問題」を参院選での政争の具として、国民の煽動に躍起ですが、効果的な問題解決の具体策は今後も一切示すことは出来ないのです)その労組と社会保険庁は、労働条件などについて過去に「覚書」を交わしていたというものです。その内容を知ったときには愕然としました。以下、産経新聞の記事の抜粋です。「昭和54年3月に労組と社保庁が結んだ「覚書」にある。その後、平成16年までに双方がかわした文書は、A4判で計105ページ。昭和54年の「端末機の操作にあたりノルマを課したり、実績表を作成したりしない」、平成14年の「昼休みの窓口対応は職場で対応できる必要最小限の体制で行う」−など勤務をできるだけ軽減しようとする表現が目立つ。時間配分や仕事量も具体的な数字で制限。「コンピューター端末の連続操作時間は50分以内(のちに45分以内)とし、15分の操作しない時間をつくる」「1人1日のキータッチは5,000以内とする」ことなどが取り決められた。」であります。そして、その覚書は平成17年まで有効であったというのです。公務員の労組には協約締結権はありません。覚書は法的な効力はありません、では何故内容の見直しもされないまま最近まで放置されたのはなぜか
ひとつには社会保険庁の三重構造の人事体制の問題があるとおもわれます。 社保庁のトップには30人ほどの厚生労働省から出向するキャリア組です。それに次ぐ中間的地位に900人の社会保険庁採用組がいます。そしてその下に、地方採用組、約15,000人が現場にたっておられます。かって私が県会議員であったとき、健康生活部会という会議が良く開かれました。20人近い課長がおられるなかで唯一ひとり絶対に質問されない課長がいました。保険課長です。その型は唯一、国家公務員だったんです。知事の人事権が及ばなかったのです。ですから、デスクをおいておられたというだけ、国の事務に携わっているとゆうことで県議会にとっても聖域化された部署でした。今になって考えてみると、国からも地方からも目が行き届かないところであったと思います、つまりノーチェックでいられたところです。率直に私たちも反省しなければならない点があります。約9年前まで採用されていた「地方事務官」という制度も点検機能が作動しなかった一因であるかとおもわれます。「地方事務官」は給与は国費から支給されますが、立場は各都道府県の知事部局の下におかれていました。これでは地方からは指示を出しづらい聖域となっても仕様がありません。三層構造の風通しの悪さは、年金記録紛失を今日まで放置した大きな要因であったのではないでしょうか。
また、自民党年金問題緊急調査対応委員会で、基礎年金番号導入時の社会保険庁長官、佐々木典夫氏は「退任時に統合の進ちょく状況をつかんでおらず、後任に引き継げなかった」と語っていました。社会保険庁という官庁自体が隠蔽体質であった点も強く指摘できると思います。
・政治の情報収集力の無さを反省、国民の信託に応える組織・制度へ
そのような、様々な問題に関して政府、そして長期の政権与党の責任政党自民党は、その状況を見抜くことができなかったという点において、大きな責任があると感じております。
そして、いま、この国民にとって非常に重要な問題に対して、政府・与党は安部総理の強力なリーダーシップのもとで、可及的速やかに本来あるべき姿、国民に資するための制度として再構築するために全力で対応しております。特に社会保険庁の解体と日本年金機構への移行にあたっては、「親方日の丸的な体質」の改革を最大の目的として、ぬるま湯的な労使慣行が長年、続けられてきたことなどの悪弊からの脱却を必ず実現させ、国民の信託に耐えうる組織・制度に生まれ変わらせます。また、現在の問題にも一つひとつに迅速に対応しております。先ず、宙に浮いた状態の5,000万件の保険料納付記録の照合については、年内の完了を目指し、遅くても来年3月までには完了いたします。また、年金保険料の納付履歴は、来年10月までにすべての加入者に通知を完了します。そして、納付履歴の通知は来春から開始し、国民がPCで自身の年金記録を自分で確認できる「年金カード」を11年をめどに導入するなどするとともに、受給に関しては過去の証明書類等が紛失などで現存しない場合において、例えば過去の保険料の領収証などが存在しないといった場合でも、弾力的にその事実関係を第三者委員会で検証するという、当然のことではありますが、国民の立場に立って積極的に年金受給権を認めていこうとしています。よって、皆さんの年金は必ずきちんと戻ってきます。ですから「消えた年金」という表現が一人歩きをしていますが、年金が消えたわけではありません。記録をキチンと残せていないものがあるということであります。お支払いいただいた年金はあなたのもとに戻ることは保障されていますので、ご理解いただきますようお願いいたします。私も皆様の代表として恥ずかしくないよう、しっかりと携わって参りますことをお誓い申し上げます。
2007年7月6日
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| FOPの難病対策指定に向けて |
昨年、明石市のある女性から、一通の手紙をいただきました。そこには小学生のお子さんがFOP(進行性骨化性線維異形成症)という難病に罹り、しかしそのFOPという病気は、国の難病対策に指定されておらず、その治療費も一般の病気と同じで政府からの助成などない。またそれ以上に難病とは言葉通り治すことが困難で、国の難病対策に指定されれば研究費が助成されますが、現状のままでは研究すらもままならない大変な病気であり、国の難病対策に指定していただけるようお願いいたしますという、内容でした。
FOPとは体の筋などが、年齢とともに骨へと変わる先天的な病気であり、皆様も自分がそのようになると、どうなるかはご理解いただけると思いますが、関節などが固まり体が動かせなくなる病気です。発症は幼少期から起こり、現在日本で約80名ほどの患者さんがおり164万人に一人の割合で発症するといわれています。
私は難病のお母様と北九州市八幡病院で病名を知らされた直後、事務所でお会いしましたが、何度も何度も涙を流しておられました。その後、他の患者さんや有志の国会議員とともに、厚生労働省にこの現状を改善するよう要望しました。その結果本年3月12日にXP(色素性乾皮症)という、病気とともにFOPも難病の研究費助成が認められるようになりました。
しかし研究費が出るようになったとしても、他の多くの難病指定されている病気と異なり、治療費は一般の病気と同じであり、確かに今回FOPが難病研究助成に指定された事はうれしかったのですが、治療費の助成も今後何とかしていかなくてはいけない問題で、それ以上に他にも多数いらっしゃる、難病の方たちに対しても国として最大限サポートができるようなシステム作りを、他の有志の国会議員とともにこれから邁進して行こうと決意を新たにする次第です。
2007年3月16日
| *国の難病対策=特定疾患医療研究費補助 |
| 原因が不明で治療法が確立していない、いわゆる難病のうち、治療が困難で医療費が高額である疾患について医療費の軽減を図るというもの。 |
| 難治性疾患克服研究事業(特定疾患調査研究分野)の対象疾患(現在121疾患)の中から、学識者からなる特定疾患対策懇談会の意見を聞いて選定し、現在は45疾患が対象になっている。市町村民税非課税者及び重症患者は自己負担がなく、その他の方は段階的に負担限度額設定。 |
| (難治性疾患克服研究事業の対象疾患要件) |
| (1)希少性:患者数5万人未満 |
| (2)原因不明 |
| (3)効果的な治療方法が未確立 |
| (4)生活面への長期にわたる支障(長期療養を必要とする) |
| 国の予算は約260億円:内訳治療研究費240億円、調査研究費20億円 |
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| FOP難病指定認定を勝ち取りました -難病と闘う患者さんと共に- |
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| 暖冬と地球温暖化 |
暖冬の侯、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
という、表現を使ってしまいそうになるぐらい、今年の冬は暖かいです。一月の平均気温が神戸で7.5度と平年より1.8度も高く、1月31日には平年よりも22日早くウメが開花しました。もちろん1月の気温の最高記録です。
この暖冬の原因は、北極振動という北極圏において寒気の蓄積と放出を繰り返す自然現象が、今年は一月下旬まで蓄積のみで放出をしないという異常な状態が続き、また有名なエルニーニョ現象(数年に一度、赤道付近の東太平洋でおよそ1,000kmの広がりをもって、海面温度が異常に高くなり地球規模で異常気象を引き起こす現象のこと)も発生し、やっと放出された北極圏の寒気がエルニーニョ現象による暖気で南下できない事が原因となっています。そしてこの現象は日本だけに留まらず、北半球全体がその影響で暖冬になっており、特に北米やヨーロッパで、モスクワ+5.9度、ニューヨーク+3.5度で1月6日には22.2度を記録し、セントラルパークで桜も咲いたそうです。また東南アジアではこの時期には少ない集中豪雨が多数発生し、ジャカルタでは大洪水により多くの方が亡くなっています。またカリフォルニアでは寒波によりかんきつ類に500億円以上の被害が発生しています。
このような暖冬を経験すると、私達は短絡的に地球温暖化が起こっているから、暖かくなっているのだと考えてしまいますが、昨年寒さが厳しかった事やカリフォルニアの件など、地球温暖化は今回のような異常気象をもたらし、災害を発生させるところに、当面の最大の問題が存在していると考えられます。
日本時間の2月2日に採択された「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の第4次報告-第1作業部会の報告書によると、過去100年間で地上の平均気温は0.74度上昇し、今のままの状態を続けると、21世紀末には現在と比較し、気温が2.4〜6.4度上昇し、その結果2億人が気象の悪化によって移動を余儀なくされる「気象難民」化すると予測しています。この気温の上昇は、人の経済活動を通じて排出される温室効果ガスの増加によってもたらされた可能性が極めて高いということを報告書は指摘しています。
日本の2004年のCO2排出量は1990年比8.0%の増加です。これは2004年のデータですので、石油高騰により原油の消費量は近年下がって、少々CO2排出量も減少していると推測できますが、今の段階で確実にいえる事が、2008年から2012年までに、京都議定書での約束通り、2004年比14%のCO2を削減しなくてはいけないという現実です。
また今までこの条約を批准せず、地球温暖化対策に消極的だったアメリカ政府も、今年の一般教書演説で今後10年間でガソリン消費20%削減を目標としました。しかし、英紙ガーディアンが伝えるところによると、アメリカ政府はIPCC 第4次報告-第2部会報告書に、宇宙軌道に巨大な鏡を打ち上げ、地球に降り注ぐ太陽光を1%反射させることで、産業革命以来出してきた温室効果ガスの効果を相殺するという計画を盛り込むよう働きかけています。アメリカらしいと言えばアメリカらしいですが、逆に太陽光が遮られる事による、生態系への影響が懸念されます。
また今後もっとも排出量を増やすと予想される中国も、エネルギー消費の20%削減などの目標を明確に示し、小型火力発電5,000万キロワット相当の稼働停止などの措置を講じました。2月1日にパリでは、エッフェル塔を5分間消灯し、地球の温暖化阻止をアピールしました。それと同時にフランス国内の都市の施設や、ブラジル、ドイツ、スペイン、オランダなどの一部の都市で5分間消灯が実施されました。試算では1,000万のパリ市民が、5分間電気の消費を中止する事で、フランスの電気消費量の1.5%が節約できる、ということです。現実的には難しいですが、阪神間などで5分間一斉消灯すれば、県民の皆様の、温暖化防止の気持ちも高まると思いますし、六甲山から消灯した町並みが、一斉に点灯される瞬間を見れば、観光にも良い影響を与えるのでは思います。
このように、この問題はすべての国が協力し、また世界に住む一人一人の地球温暖化防止への強い意志と努力の積み重ねのみが解決する問題です。私自身も地球に住む一人の人間として、この地球を皆様とともに守っていけるよう、改めて努力しようと思うしだいです。今後とも温暖化については随時、この場所に記していきたいと考えております。
*エルニーニョ現象とは 赤道付近の東太平洋(ペルーやエクアドル沖合)でおよそ1,000kmの広がりをもって、海面温度が異常に高くなり地球規模で異常気象を引き起こす現象のこと。
2007年2月23日
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| カエルツボカビ症と鳥インフルエンザの発症に際して |
芭蕉の「古池やかわず飛び込む水の音」や、夜に田んぼの近くを通ったときのカエルの合唱など、日本の原風景にカエルは深く浸透しています。また現代の社会においても様々にキャラクター化されるなど、カエルは日本人に最も愛され続けている両生類であることは間違いないでしょう。
カエルへの強力な感染力を持つ、カエルツボカビ症の東京都内での発症が国内で初めて昨年のクリスマスに報告されました。その後、埼玉県内でも発症が確認されました。
この感染症は中米やオーストラリアで猛威をふるい、カエルの大量死を引き起こしております。これまではアジア以外の地域での感染が報告されておりましたが、今回の東京での発症がアジアで最初の発症になりました。カエルツボカビ症の感染経路は、水中でカエルなどが泳ぐ事による菌の分散であり、両生類が一旦感染すると90%の致死率といわれています。
現在地球上の両生類は、1980年以降5,743種のうち120種が絶滅し、絶滅危惧種も1,856種と全体の3分の2に及んでおります。カエルなどの減少は、昆虫類の増加を促すなど、生態系の変化も生じさせ、田んぼなどからカエルがいなくなることにより、害虫被害の発生なども予測されています。
日本においては、今現在そのような危機に直面しているという事はありませんが、これ以上の発生を食い止めるためにも、感染地域で両生類をペットとして飼われている方は、日々ペットの状態をよく観察し、具合が悪くみえる場合はすぐに獣医の診察を受けて頂くこと、また、菌は水に浮遊しますから、その菌に汚染された水が汚水として流される事により、拡大感染を引き起こす可能性がありますので、感染地域では新たにペットを飼わないようにして頂きたいと思います。
海外からの感染の中で、現在もっとも問題になっているのが鳥インフルエンザであります。日本国内において2004年1月に山口県で発生した鳥インフルエンザは、今年に入っても宮崎県で3ヶ所、岡山県で1ヶ所発生しており(2月6日現在)、未だその発生を完全に押さえ込むことができておりません。また現在においても感染ルートは解明されておりませんが、渡り鳥説がもっとも有力であり、日本単独での解決は大変難しい問題です。前出のカエルツボカビ症と異なる点は、人への感染が発生していることであります。(現時点での2003年以降全世界での、鳥インフルエンザの感染患者は270人、死亡者数165人)
もっとも恐れられていることは、人に感染した場合、鳥の大量死を引き起こしていることからも明らかなように、より感染力の高いウィルスに変異する可能性がある点です。今回の宮崎や岡山の件なども、当事者の迅速な対応で、同地域内での極端な感染の発生は抑え込まれておりますが、万が一の世界的流行に備え、坑ウィルス薬タミフルを今年度内に国地方合わせて1,275万人分を確保予定であり、来年度末までに2,500万人分を確保するための予算を本年度の補正予算に計上しております。
ワクチンに関しても国で予算を付け、現在臨床試験中であります。また昨年9月に関係省庁対策会議による机上訓練を、本年2月5日には20省庁と徳島県で総合訓練を実施しました。また4月にはWHO による新型インフルエンザ流行時に国際的に迅速に対処するための演習にASEAN諸国とともに、日本政府も参加します。
このように政府は各国や地方と力を合わせて、鳥インフルエンザに対して万全の体制を整備し、緊急時に対応できる体制を整えています。養鶏の仕事に携っておられる方はもちろん、一般の方で鳥を飼われている方も、野鳥からの感染の可能性が最も高いと考えられていますので、ペットの鳥と野鳥との接触が無いように、十分な注意を払って頂きたいと思います。
皆様にしっかりとご理解頂きたい事は、鳥インフルエンザに罹患した鳥の卵及び肉から、鳥インフルエンザウィルスが人間に感染した報告は未だ一件も無いということであります。現在までの感染者は鳥と密接に接触し、呼吸器を通じて感染しておりますので、昨年末のノロウィルスの流行の際におけるカキの風評被害のようなことが起こらないよう、感染が発生した県内で生産された鶏肉や卵が危険であるという先入観は払拭していただければと思います。
カエルツボカビ症にしましても、鳥インフルエンザにしましても、国境を越えて侵入してきている事はほぼ間違いなく、人や物の動きが自由になるという事は、今回のような様々なリスクを背負うことも招きます。経済・情報のグローバル化に基づく国境のボーダレス化により、一国では解決できない問題が多発する日々を我々は生きています。我が国の戦後の経済発展は、自由貿易の推進によりもたらされたことから明らかなように、今後の日本経済にとりましても、他国との共存をはかり続けてゆくことが重要なのは言うまでもありません。
鳥インフルエンザの問題はもちろんの事、新たに発生する様々な問題を、近隣諸国と連携をとりつつ、各国、省庁、地方の垣根を取り払い柔軟に対応し、すべての人々が安心して暮らせる社会を構築できるよう、与党の政治家として政府と一体となって今後とも努力して参ります。
2007年2月6日
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| 品目横断的経営安定対策について |
新幹線での往復の際や郊外への移動の際に、市街地を抜け車窓から大きく広がる田園風景を眺めるとき、都市の喧騒や公務での緊張から解放され気持ちがふと軽くなります。私達は自然の恩恵を受けて日々生活しているのですが、都市の環境や多忙な仕事は、自然のありがたさを脳裏より消し去り、例えばどの食べ物でも自然の中で育まれているのにもかかわらず、日常生活の中ではあたかもスーパーで買うことだけですべてが完結しているかのような錯覚に陥ります。
私達の生活は自然に支えられているという当たり前の事、また水産物を除いて食べ物のどれをとっても農家の皆様の努力があってこそ、生活ができているという事を都市の人達はなかなか実感できず、農業の現状を直視できていないのではないでしょうか。
今日本の農業は就業人口の減少と高齢化により、大変な状態になっています。数字でみますと平成2年の農業の専業就業者人口は293万人でしたが、平成17年においては224万人と約4分の3に減少しています。また就業者の年齢は平成2年では40〜64歳の方が全体の61%でしたが、平成17年には65歳以上の方が57%と今や高齢者の方が、農業の主役となっています。これら高齢化と後継者不足の結果として、耕作放棄地が平成2年に22万haから平成17年39万haと、兵庫県で言えばだいたい西播磨地域全体の面積にあたる規模の農地が15年間で耕作放棄地となっています。
また経済のグローバル化に伴い、国際経済はWTOやFTA、EPAを通じ自由化へと移行しています。それによって農産物に関しても、自由化の波が押し寄せており、今まで様々な補助金を出して、輸入農産物との価格差を補い農業を守っていましたが、今後価格差の補助に関しても制約が出てくるようになってきます。
このような農業の環境変化への対策として、本年度より品目横断的経営安定対策が施行されます。この品目横断的経営安定対策とは、米、麦、大豆、てん菜、でん粉原料用ばれいしょという、土地を集積し大規模生産をすることで利益が出る、諸外国との生産条件の格差が特に大きい作物を対象としています。日本の農家一戸あたりの農地面積は4.7haとかつて食料自給率50%を割った(現在は70%)イギリス17.0haと比較しても非常に小さく、小規模経営による非効率により、農産物に大きなコストがかかる生産構造となっています。その現状を今後やる気ある農家に農地を集約していくことで、日本の農業を守り、消費者の皆様には輸入農産物とは違う、顔の見える安全安心な食料を供給すると同時に、農業の多面的機能といわれる、水害などの緩和や日本人なら多くの方が感じるであろう、農村へ行ったときの安らぎなどを、維持するためにも、この新たな品目横断的経営安定対策は重要なものとなってきます。
具体的には、この制度で農業経営の区分は認定農業者と特定農業団体及び集落営農組織という形で分かれます。
認定農業者とは4ha以上の農地を持つ農家で、農業経営改善計画(5年後の目標とその達成のための取組)を市町村に提出し、市町村がその計画を認定することにより、認定農業者となります。また集落営農組織は小規模農家が共同で営農を行う組織で、その総面積が20ha(中山間地域は10haまで緩和)以上集まり経理を一元化することで、今回の支援の対象となります。この集落営農組織は、五年後に法人化し特定農業団体になることが求められています。また集落営農のメリットとして農業機器を共同利用することにより大幅に経費が削減され、例えば水田作において約1haあたりの農家の所得が現在8万円としたときに、集落営農による共同化を進めることで、43万円の所得になり、労働時間も機械による効率化で633時間が121時間となるなど、今までの日本の小規模農業経営のあり方を根底から覆すような試算も出ています。
対策の内容として、米、麦、大豆、てん菜、でん粉原料用ばれいしょは、今まで不作などで収入が減少した場合、生産者1:国2で拠出されていた基金により補てんをしていましたが、今後生産者1:国3と生産者の負担を軽くし天候等によるリスクの負担が軽減されます。また、米以外にそれぞれ支払われていた外国産との市場での大きな差額に対する助成も、今後国際ルールの変更で生産誘発的な助成が制限される事を考慮し、過去3年間の生産実績に基づく支払いと生産量、品質に応じた支払いの二つの支払いに整理されます。これら二つの対策は今後認定農業者、特定農業団体及び集落営農組織にのみ支払われることとなります(米を除く)。また認定農業者、集落営農組織は無利子融資や税制上の優遇など、さまざまなメリットがあり、農地の集約化を促します。
かつての農業政策はばらまきというイメージが付きまとっていたかもしれませんが、今後はこのような農地の集約化で、日本農業も国際競争力を徐々につけていける産業へと変貌し、またやる気ある特に若い人達が、自らの努力を大きく農業経営に反映し、安定した魅力ある農業に変えていくことで、日本の農業が活性化し、食料自給率が上がり、効率化によるコストダウンで日本の穀物の値段が安くなる事を期待します。
2007年1月29日
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| 財政に関する提言 |
| 予算の選択と集中で、個性ある郷土づくりを |
自民党の憲法改正の草案が固まってきました。前文にも中央集権を改めて地方自治を尊重するという表現が盛り込まれそうです。2000年4月、地方分権一括法が施行され、機関委任事務が廃止され地方の事務は法定受託事務と自治事務となりました。しかし、地方分権はまだ始まったばかりです。
私は、地方分権の一つの大きな目的は個性ある郷土づくりを進めるため、地方が予算の選択と集中を可能にすることと考えています。
例えば、ある県が今年は中山間地域、過疎対策を中心に事業を展開したい。来年は都市の再生整備を行いたいと考えたとします。しかし、現状は国の総花的事業に引きずられ、地方の独自性を出しづらくしています。また、事業についても補助金獲得の条件となる制約を受け地方の裁量権が限定され、地方の自由な事業展開、事業構成を困難なものにしています。国の関与を出来るところから解き放し、地方と地方がアイデアで競争できるような時代を実現しなければなりません。
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| (1) |
国、地方ともに行政サービスの効率化そして行政サービスの限界を国民、県市民に示し、説明責任を果たすこと。 |
| (2) |
三位一体改革を引き続き推進し、適正な税源移譲を行い不合理な国の地方支配をあらためること。 |
| (3) |
国の地方に対する各種の制限を見直すこと。 |
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| この三つの考え方が重要といえます。厳しい財政状況下、地方が確固たる行政運営を進めるには「財源、権限、責任」を明確にし、それらを一層与えてゆくべきと考えます。 |
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| 安全・安心 日本 |
清和政策研究会からの提言 2005 |
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